2017年7月29日(土) ゲゲゲの下

写真を撮りに能勢や猪名川の山に入ります。

大型のタテハチョウや他の甲虫を撮ることもありますが、概ねクワガタ専門です。

昆虫は自然の物なので、自然の状態あるがままを撮るのが上々と考えています。

樹液を嘗めていたり、交尾していたり、メイトガードしていたりしてれば、上の部。

あとは写真としての出来になるので、また別問題です。


現地に着くと、まず丹念にルッキングします。

ルッキングにはそれなりに自信はあったのですが、近視+乱視+老眼+飛蚊症という眼力のため、
どうしても見つからないときがあります。

そんな時は、木を相手に秘伝の一文字水平蹴りを食らわし、落ちてきたのを撮りやすい位置の木に止まってもらい、シャッターを 押します。

まあ、これなんかは下の中。

クワガタは興奮して四肢をこわばらせ、触覚はピン立ち、見る人が見れば こんな写真はすぐ「ヤラセ」とバレてしまいます。




これがが「下の中」 まだなんとか見られる写真

ノコは緊張してますが、光やボケの具合が許せる




同じ「下の中」でも、ついこんなのを撮ってしまう事もあります。

平板そのもの 図鑑向き


さらに、必死で逃走しようとするのを手でむんずと掴み、手のひらの上で撮った写真などは下の下。
ゲゲゲの下でございます




これが「下の下」 ゲゲゲの下
やっぱりこれはイカン。毎回反省する。


どうして自然状態にこだわってしまうか。

それはね、息子が小さい頃に買い与えた昆虫の図鑑の写真が、「ありえんやろっ」とツッコミ入れたくなるような写真だったからです。

クヌギの樹液らしきところに、ノコとコクワとカブトムシが集まり、そこにスズメバチやオオムラサキ、コメツキやらアオやクロのカナブンが周りを取り囲んでいるという 絵に描いたような「樹液酒 場」の様子。

しかも、目線の高さ、照明をたいて、結構広角で(近寄って)撮ってます。

どー見ても 作ったような写真ですねん。

山の中に重たい一眼レフ担いで入っていくモンからすると腹が立つ。

子どもの見る図鑑にそれはアカン。

子どもは、採集に行けばそんなのにお目にかかれると思ってまうやろ。

こんなのを期待して採集にいったら、ほとんどの親子が がっかりして 入り口でやめてしまうやないかと心配してしまいます。


ま、こんな宝箱のようなご神木、絶対にないとは言い切りませんが、条件が揃うことも含めるとほぼ奇跡です。

で、自然のまんまを上々と思っている次第です。