昆虫採集に行こう!   伊丹樹液倶楽部 公園と樹液情報 
28-022  北雲雀きずきの森



5月のある日曜日、天気もまずまずでした。

樹液の発酵を待ちきれずに、気の早い採集に出かけた方もおられたことでしょう。

私は、たまっていた用事をフルスピードでこなしておりました。

隣家との境界に生えた木を伐採し、カーペットを掃除して、納戸に仕舞い、ついでに扇風機を出した。

そして、修学旅行に行く息子のためにトレッキング用品一式を荷造り。

最近の高校生の修学旅行は、知床半島で羅臼湖へトレッキング なんてメニューが組み込まれておる。

別の日は海岸を馬に乗って散歩とか、贅沢やなあ と思うが、ま、色んな体験をするのは悪いことではない。

ヒグマに出会わんように、行っとくなはれ。



閑話休題

日曜日の正午前後、少し時間が空いたので、前から行ってみたいと思っていた「北雲雀きずきの森」という 新しい自然公園に行ってきた。

しかし、北雲雀やて 無理矢理なネーミングやなあ。

ここらへんではそんな地名はないし、そんな使い方をする人はおらん。

地名は、極めて濃厚な地場の文化のひとつと考えるタチなので、納得できないけど、まあええか。

前置きが長くなってしまった。(トシのせいかもしれん)



場所的には、兵庫県川西市の 石切山の北東斜面に広がっている。

石切山は、伊丹の方から北を見ると 北摂山地入り口に

猪名川を挟んで、東の五月山と対をなして、門柱のように見える あの山である。


入り口は3カ所あり、本日は ①兵庫県立川西名峰高校の校門の対面から入った。

ここにはコインパーキングあり、1時間100円 max1日500円と安め。



他にも、 ②花屋敷荘園の上にある伊藤忠グラウンドの奥にも入り口がある。

ここなら、短時間なら路駐できるかも。



また、③松が丘にも入り口があるが、こちらは住宅地にあり、わかりにくいのでお勧めしない。

地元の方のためのものと思われる。



各出入り口にはフェンスの門扉があり、野生動物のために設けてあるのだと思うが、使用後はキチンと閉めていただきたい。

石切山の斜面にあり、地形は複雑で変化があり、狭いのだが楽しめる。

行く前は、30分もあれば一回りできるだろうと思ったが、なんのたっぷり2時間かかってやっと半分くらい。


この先は大平山や芋生、けやき坂、鳥脇山などにつながり、名峰高校前の道は以前はよく通った道なのだ。

ここは以前は、フェンスに囲まれ、放置された雑木林だった。

通るたびに興味を持って眺めていた場所で、宅地かゴルフ場として確保された土地のように思っていた。

フェンスがなければ、迷わず突撃していたと思う。

そんな場所が公園になったので、世の中捨てたもんじゃありません。

去年公園になったことは聞き及んでいたのだが、なかなか行く機会がなく今日に至ってしまった。





園内に入ると、ただちに むうううん と濃厚な草いきれがした。

これは、当たりかもしれん という ワクワクする予感がした。




伊丹樹液倶楽部のマスコット キマダラヒカゲ

このチョウがいるということは、樹液の出ている雑木林があるということです。




ツマグロヒョウモン かな?

タテハチョウだけでなく、ナガサキアゲハなどアゲハもたくさん飛んでいました。

昆虫は、濃い!




一部を除き、おおむね日当たりはよい。

下草は、ササの場所が多いようです。

どうです。なかなか麗しい斜面でしょう。



本日は山の神も一緒のため、遊歩道を踏み外して奥へ突き進むなどということができませんでした。

大人しく遊歩道を進みます。

だから、遊歩道から見える範囲しか調査できていませんが、

それでもすばらしい森だということは 誰でもすぐわかるでしょう。

第一に手入れしていないところがGoodでございます。




この樹液木は、遊歩道に面しており、また目の高さということもあって 誰でも分かる。

ハチがいたので奥までのぞけなかったが、ハナムグリ系の虫がたかっていた。

夜来れば、きっと何かいるだろうことは容易に想像できる。

しかし、この日時点では 全体に樹液の出はまだまだといったところ。

山地なので控えめなのかもしれません。

(とにかく1回だけでは、判断できませんが・・・・・)




園内、ところどころに コナラ・クヌギが 固まって生えている場所があるが、長い間放置されていたのか、みな ぶっとい木になってます。

遊歩道からながめるだけでは、いまいちわかりませんが、はっきり言ってよさげです。





みはらし広場からの眺め。池田、空港方面が一望できる。




このような山山椒の木がたくさんある。トゲには気を付けてください。

また、マムシも多く、被害が発生しているらしく あちこちで注意を促すカンバンを見かける。





①の入り口からの眺め

正面に見えるのは、あの大平山。右手の建物は 名峰高校。左手の建物は 宝塚医療大学。

ロケーションだけをとっても 期待がふくれる公園です。

幼稚園や小学校低学年では チトつらいかもしれませんが、高学年のお子さんとでしたら カブクワに限らず 存分に昆虫採集が楽しめるでしょう。



写真は載せていませんが、他にも池、小川、湿地もあり、また野鳥も多い。

こんなすばらしい森が住宅地のすぐ横にあるなんて信じられないくらいです。

期待を込めて 文句なしの A とさせていただきます。

まだあまり知られていないらしく、虫網を持った子供たちにはまったく出会いませんでした。

お近くの方は、是非行ってみてください。そして、リポート お願いいたします。




《再訪記録》


川西のけやき坂の方に用があり、
ついでに「北雲雀きずきの森」をのぞいた。

看板もありましたが、遊歩道一人歩いていると10mほど向こうの藪がガサガサ、そして鼻息も。

どうも空腹のイノシシがそこらを掘り返しているようです。

北摂の野山を行くとよくこういうのに出くわします。

声かけしてやり過ごしましたが、どうも定着している個体のようで、これから行かれる方はご注意を。




ハッキリ言ってこのマップは大雑把です。役に立たないとは言いませんが、あまりアテにしないこと。




で、前回はご紹介できなかった 「きずきの広場」方面の写真を貼っておきます。(中央の舗装路が北東というか大学の方向にある)

なかなか気持ちの良いところでした。











 このページのトップへ