昆虫採集に行こう!   伊丹樹液倶楽部 公園と樹液情報 
28-005  万願寺への道


「樹液情報」でご紹介している各地の公園ですが、地形図の植生やら、航空写真やらを眺めて、予めある程度のアタリをつけてから、
現地へ調査に行きます。

私もある程度経験をつんで、滅多と外す事はなくなりました。

しかし、中にやっぱ ハズレ もあります。

《川西市 満願寺》
ここも、そんな中の1つです。

私は、川西市の南の端で育ちましたが、そこらへんの小学生にまことしやかに伝わるある言い伝えがありました。

それは、クワガタの採集ならここ、という場所が3つある。
1つは、箕面。1つは能勢というものです。

ま、能勢も箕面の裏も、土々呂美あたりでは接近しているので、それもありでしょう。

そして、もう1つが『満願寺』です。


『満願寺』は、川西では有名で、地歴のような授業で必ず習うほど、由緒ある お寺です。

源氏の祖、源満仲とも関係深く、坂田金時(金太郎)の墓もある。
奈良時代の創建で、過去には相当の寺領があったものと思われます。

高学年になると、連れだって黒蜜を塗りに行く、などというウワサも広まっていました。

箕面も能勢も小学生には、無理ですが、満願寺ならナントカという微妙な距離感です。

しかし、大人になって夏虫屋になってからは、そんなウワサ聞いたことありません。

というワケで、そのウワサを確かめに行きました。

行くのは、久しぶりです。

生姜湯が懐かしい、小学校の耐寒訓練以来、なんと40年振りです。

さて、どんな状態なのでしょうか。

私の中では、懐かしさもあって結構期待が膨らんでいます。

行ったのは、9月の初旬、晴れの日曜日。

まず、阪急宝塚線山本駅まで、自転車で向かいました。

たったの25分です。

私は、伊丹線沿線なので十三まわりか、西北から今津線経由となり、とても時間がかかります。

だから、自転車が一番速いのです。

それに、山本駅周辺には駐車場がありません。

駅から少し入った住宅地に自転車をデポし、あとは徒歩です。

まず、最明寺の滝方面へと歩いています。

コナラの林を、細い参道が続き、なかなか雰囲気はよろしい。




しばらく行くと、こんな門に出くわします。

忘れていましたが、そういや、こんなのがあったような気もします。

この門をくぐると、滝方面と満願寺方面に別れます。

ちなみに滝の方へ行くと、何か宗教的な霊場になっているようで、独特の雰囲気があります。


さて、満願寺方面へと山道を登ると、突如 巨大な堰堤が現れます。




昔は、こんなもんなかったなあ。 雑木林の中をうねうね歩いた記憶がある。

と、ここで、思わぬトラブル。
交換レンズのズームリングが動かなくなった。
ありゃ、こらアカン、と思いちょっとばかり力を入れて回してみたら、ゴリッ、と思い切りいやな音が。

ズームはフリーとなり、まわしてもまわしてもレンズは動かなくなったのでした。

ちなみに、愛用のタムロン28-300 modelA20は、この後ドック入り。
修理代8000円なりでした。

この事件で、著しく意気消沈、とぼとぼ歩くこと25分で、目指す満願寺に到着。





特徴的な山門ですね。

境内の中や、裏山をぐりぐりと回りましたが、ところどころにクヌギの大木はあるものの、私の樹液センサーは沈黙したままです。





境内ということで、あまり派手な探索はしていませんが、そこまでしなくても、外れたということは、すぐ分かる。

結局、以前は広大だったと思われる寺領の中の雑木林も、ゴルフ場や墓地になってしまったのではないかと、思われます。(私の想像です)

すぐ横のゴルフ場を抜けると、以前はオオクワで有名だった大平山へと続いているのも、昔の姿を想像させてくれます。

もっとも、そこまで行くと 『満願寺』というより 『多田』 に近づくのですが・・・・・。

というわけで、少年の頃のウワサは、今や昔の物語であったということが、分かっただけでした。



結局、最明寺川ぞいのこの参道が、もっともいい感じでした。

川があるので、色んな種類が期待できそうでした。

評価B~Cです。初心者は難しいと思います。



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