採集の方法 Method of collecting insects | ||
ここで取り上げる昆虫採集は、主に雑木林での樹液採集です。 樹液採集とは、クヌギ・コナラ・アベマキなどのドングリの木(落葉広葉樹)の樹液に集まる虫たちを採集することを言います。 雑木林の樹液には、たくさんの昆虫たちが集まります。 樹液に集まる昆虫 カブトムシ、クワガタ(ヒラタクワガタ、ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、オオクワガタ、コクワガタ、スジクワガタ、ネブトクワガタ) カナブン、アオカナブン、クロカナブン、コガネムシ、シロテンハナムグリ、ヘビトンボ ミヤマカミキリ、コメツキ、ケシキスイなど。 また、昼間の樹液にはオオムラサキ、スミナガシ、コムラサキ、ルリタテハ、ゴマダラチョウ、ジャノメチョウ、ヒカゲチョウ、キマダラヒカゲなどの大型のタテハチョウもよく見かけます。 ほかにもオオスズメバチ、キイロスズメバチやムカデなど人間とっては危険な昆虫も寄ってきます。 採集の時期 5月~9月 ピークは7月から8月頭くらいだと思いますが、 場所や木によっては6月からOKな場合もあります。 狙う時期はとても大事です。時期を外すと全く採れません。 早い話、冬に行ってもダメです。 採集の時間 早朝か夜です。 蝶やハチを除き、大方は夜行性のため、夜の方が成果は期待できます。 数は少なくなりますが、朝でも十分採集できます。 また、真っ昼間も全くいないという訳ではありません。 それなりにいますが、数はかなり限られると思います。 早朝は朝5~6時くらいに雑木林に着くようにします。 9時頃になって陽が昇り、暑くなってきたらさっと引き揚げます。 そして、エアコンのきいた部屋で昼寝。 雑木林では夢中で駆け回るので、朝早いのは子供も堪えると見えて、帰りにはぐったりと疲れています。 子供の体力を考えて休息や昼寝時間をとってやればよいと思います。 夜の採集は夕方から始まります。 夕方まだ明るい内に、雑木林に到着します。 そして樹液の出ている木をチェック。遊歩道から外れるときはマップを作成したり、テープなどで目印をつけるとよいでしょう。 暗くなると感覚が狂い、思わぬロストをすることがあります。 そして、一旦引き揚げ。コンビニなどで食料を買い込み、暗くなり始めた山の空を子供と一緒に眺めながら腹ごしらえ。 そのうち夏の大三角が見え、辺りが真っ暗になって天の川も見え始めたら、いよいよ出発です。 明るい内に樹液チェックしておいた木を、そっと見に行きましょう。きっとカブトやクワガタたちが賑やかに集まっていると思います。 子供と一緒ですとそんなに遅くなってはいけませんから、7時半から8時ぐらいに雑木林に行けばよいと思います。 (目印のテープ類やゴミは、帰り際に忘れずに持ち帰りましょう) 樹液の出る木 雑木林に着いたら、何をさておいても、樹液採集のできる木を探さねばなりません。 そのためには、ある程度雑木林の木の見分けが出来ないといけません。 もしあなたが樹木について全く知識がなのでしたら、少々手こずるかも知れません。 しかし、これが何より一番てっとり早い方法なのです。 私たち親子の話を少しします。 息子が「カブトムシを採りたい」と言い出したのは、8歳の少し前の夏。 私は予備知識ゼロで五月山公園に行き、遊具のある公園の木を端から端まで全てルックキングしました。 それこそ盲目滅法で松や桜、楠も含めて生えてる木全部。 今から思うと、なんちゅうムダな時間を使ったのか、暑い中長時間子供を引っ張り回していたのだと、 反省するしかありません。 結局、その日我々は1匹のカブトを捕獲しましたが、これがなんと楓の木でした。 たまたま休息していたのか、それとも誰かが放虫したのか、それは分かりません。 息子は鼻の穴をうんと広げてそれを持ち帰り、「黒丸」と名前をつけました。 ・・・・・このビギナーズ・ラックがアカンかったのです。 『とりあえず雑木林に行けば、なんとかなるやんけ』と、思ってしまった私は、こりずにこの方法でしばらく採集を続けました。 当然、そんなラッキーが続く筈もなく、連戦連敗の挙げ句、そのシーズンを棒に振ってしまいました。 だからこそ、声を大にして申し上げたい。 木を憶えてください。 これはオトーサンの責任です。 経験がないと、難しそうだと思うでしょうが、大丈夫です。 私たち親子も最初はたった3種類の木しか見分けられませんでした。 最初は3種類でOKです。 どうですか、3種類だけなら なんとかなりそうだと、思うでしょう。 その3種類とは『クヌギ』『コナラ』『アベマキ』です。 この3種類の木は、北摂の雑木林では主役級ですので、あなたもどこかで必ず目にしている木です。 なぜならこの木は、初夏になるとなんとも甘酸っぱいような芳香を放つ樹液を出し、 それを目当てにたくさんの昆虫が集まる木の、ベスト3と言っても過言ではありません。 3種類ともいわゆるドングリのなる木です。 まず、『クヌギ』と『アベマキ』を憶えてください。 雑木林のクヌギとアベマキは直径10~50㎝くらい。 両者は非常に良く似ていますが、アベマキは細かく見ると葉の裏には毛が生えていて白く見えるとか、幹のコクル層が厚いとかクヌギと違う部分はあります。しかし、昆虫採集するうえでは両者を強いて見分ける必要ありません。 一緒くたに「クヌギ」と憶えたらイイと思います。 将来的に余裕が出来たら、違いを観察してください。 幹は灰褐色で、全体的にひび割れが走っています。 表面を押さえると柔らかさを感じます。これは表面がコルク層になっているからです。 クヌギの表面(まっすぐ立っているとこんなカンジ) 細い場合 直径5~10㎝くらい やや太い場合 直径20~30㎝くらい 成木 直径30㎝~ 葉っぱはの周囲はノゴギリ状にギザギザになっており、トゲがついている。 長さは15㎝くらい。表にはつやがあります。 アベマキの葉もそっくりです。ちょっとトゲというかキザギサがきついです。 『コナラ』は幹の表面がちょっと違います。 色も白っぽく、割れ目は大きくて比較的浅いです。網目風といっても良いかも知れません。 葉っぱのノコギリ状のギザギザは前の2つより、さらにハッキリして大きい。トゲに近いです。 形も少し丸みを帯びています。 木を憶える方法 これはもう数多く現物を見て憶えるしかありません。 図鑑や写真をみるだけではダメです。現物は結構個体差があり、色んなパターンを見ておくことが必要です。 木を見るだけならシーズンオフでも出来ますので、あなたの努力次第で来期の成果を上げることが出来るのです。 方法としては森林公園に行くのがよいと思います。 自然公園や森林公園では樹木銘板がかかっていますので、それを頼りに憶えるのが一番早いです。 私がよく行った甲山では、樹木名をクイズ形式にしてあり、楽しく憶えることが出来ました。 初めは、銘板や葉っぱを手がかりにしても良いのですが、次第に幹や樹形や木そのもので判断できるようになれば、OKです。 ただし、『クヌギ』『アベマキ』『コナラ』とも全て落葉広葉樹ですので、比較的遅めですが冬が近づくと茶色に色づき、落葉しますので、 真冬に葉は拝めません。 少し慣れてくると、逆に真冬のこの姿を目印にする方法もあります。 こういう話があります。 ある日、山の神からよく出入りしている関西学院のチャペルの横に、樹皮の割れた大きな木があり、蜜(と、彼女はいう)がたくさん出ていて、 凄く臭うという情報を得ました。大学なら古い樹木もあるだろうと思い、守衛も帰った夜に出かけてみたらなんとその木は楠(くすのき)で、 雨に濡れた樹皮が樟脳の臭いを放っていた、という笑えない情報でした。 それと、絶対に虫のいない木を憶えるのもいいかもしれません。 たとえば桜、楠、杉、松、檜などにはほぼ絶対にいませんから、捨ててください。 よい雑木林 雑木林には善し悪しがあります。元気な雑木林であることが一番です。 日当たり良い、下草もあまり生えてなく、風も通るような雑木林がよいです。 斜面だと南向きの斜面になります。 林道やハイキングコース沿いも日当たりの面では良いです。 近くに小川でも流れてれば、なお良い。 一日中陽が差さず、薄暗くてじめじめしている雑木林は、比較的樹液の出ている樹は少ないです。 樹液を探す 雑木林に着いたら何をしたらよいでしょうか。 まずは何と言っても木を探してください。 勉強して憶えた『クヌギ』『コナラ』『アベマキ』(KKA)です。 しかし、この木の全てが樹液を出しているわけではありません。 ごく一部の木が樹液を出しているのです。 100本あれば、最盛期で5~10本くらいでしょうか。 ほとんどは樹液を出していない木なのです。 ですから雑木林の木々中から樹液の出ている木を探し出すのです。 樹液を見つけるには まず木をよく見てください。 あまりに高い位置は別として、足下、根本から頭上まで、丁寧に見てください。 太い木細い木、老木若い木関係なく調べてください。 たくさんの木を見る内に、どんなところから出ているのか、ある程度の傾向が判ってくると思います。 ストレスになく真っ直ぐ伸びている木(電柱クヌギと言ったりします)には比較的少ないです。 幹や枝がねじれていたり、斜めになっていたりしている木やどこか部分的に膨らんでいる木の方が樹液が出ていることが多いように思います。 こんな木を見つけたら、樹液の確率大です。 ヒント ・樹液は発行するとなんとも言えない、甘酸っぱいようにニオイを放ちますので、 そのニオイを感じたら近くに樹液の出ている木があるということです。 (KKA以外の木ではニオイがしないことが多い) ・キマダラヒカゲやコムラサキなどの蝶やカナブン、それにチト危険ですがスズメバチが飛翔していると近くに樹液があることが多いですので、行方を追ってみるもの良いです。 ・木の近くに死骸が落ちていることがあります。 大抵、天敵の鳥に食べられたあとの頭や上翅だけが落ちています。 このような死骸を見つけたら、近くに樹液があるということです。 樹液が出ている場所 ・樹皮が部分的にめくれているところ ・カミキリムシなどが羽脱した痕跡の穴があるところ ・瘤になっていたり、枝が折れたり傷ついているところ ・過去の樹液ヤケで一部が真っ黒になっている部分 ・根本に近い部分 ・樹洞の内部 などなど しかし、クヌギの老木などは、まったく変哲もない幹の表面からだらだらと樹液を出している場合もあり、 自然のものなので千差万別、かならずしも上記が全てという訳ではありません。 樹液を見つけたら 樹液の場所にそっと近づいてください。 とうとうここまで到達しました。 どうですか、昆虫たちが集まっていますか。 脇役のカナブンやケシキスイを押しのけて 主役のカブトやクワガタが樹液を吸っていますか。 ひよっとすると樹液の一等地を狙ってバトルをしているかもしれません。 また、眉目麗しき♀を巡って争っていたりすることもあるでしょう。 賑やかな樹液場だといいですね。 しかし、残念ながら樹液が出ているからと言って100%昆虫がいるとは限りません。 タイミングが悪いのか、先行者がいたのか、いろいろと理由を考えるのも 次回以降の役に立ちます。 ここでの注意は、くれぐれも雑(乱暴)に近づかないと言うことです。 彼らは、震動などの刺激で、すぐに隠れてしまったり、死んだフリ(擬死)をして ポトリと地面の上に落ち、そのまま枯れ葉の下に潜っていってしまいます。 地面に落ちた虫は非常に発見するのが困難です。特に夜は絶望的です。 また、強烈なライトでいきなり照らすのも刺激となりますので、ご注意を。 そういうときは、しばらく静かに落ちたあたりをみていると、そのうちモゾモゾと葉っぱが動き出しますから、どこにいるかこれで判ります。 しかし、この方法は大型の個体でのみ有効です。 いよいよ捕獲します 幸いにして樹液が幹の表面から出ているのでしたら、群がる昆虫たちを 素手で捕まえれば良いのです。 昆虫の持ち方 昆虫を触ったこともない、という方のために。 大型甲虫ですので、うかつに触ると結構イタかったり、大アゴに挟まれて血がでたりすることがあります。 慣れてしまうと、どうってことはないのですが、最初のうち、特に子供たちにとっては油断できないのが持ち方です。 カンのいい子はすぐに慣れますが、ここで痛い目を見ると一生虫嫌いになってしまうかも知れない、意外に大事な局面です。 比較的安全な持ち方は次の通り。 カブトムシ・・・・・胸の小さい方のツノを持ちます。 クワガタ・・・・・・・胸の辺りを左右から挟むようにして持ちます。 間違っても背と腹を力尽くで掴むようにして持たないこと。意外に体は曲がりますので、簡単に大アゴで挟まれてしまうことになります。 相手もここはふんばりどころと、必至で抵抗して大暴れしますので、油断せずに注意してください。 虫カゴや枝から附節(肢先のかぎ爪)がひっかかって取れないときは、ムリして引っ張らずに、逆に一旦押しつけて前後にちょっと動かせば簡単に取れます。それでも不安であれば、軍手などをすればよいと思います。 採ったら手の平に載せたりしても大丈夫。ただし、目を離さないように。相手には羽根がありますので、ヘタすると飛んで逃げてしまいます。 飛翔する前は必ず分かります。上方を向いて動きが止まり、前翅をばかっと広げますので、そんな体勢になったら慌てずに両手で包み込んで阻止しましょう。 捕獲したら、虫かごやパーツケースなどに仕舞います 長時間持ち歩くときは、虫かごには落ち葉や朽ち木などを入れ、できるだけ日陰や湿気を作るようにします。理由はよく分かりませんが、昆虫が落ち着くといわれています。 1つの虫かごにたくさんの昆虫を入れるときは、どうしても争いが起こりやすくなります。 そうすると傷つく場合もありますので、そのような場合は仕切のあるパーツケースなどを利用して、1匹1匹個室に入れる方法もあります。 高いところにいるとき 手の届かない高い位置だと補虫網の出番となります。 私たち親子の場合は、網の大きなものを昆虫の下に差し出し、 衝撃を与えてその網へ落下してくるのを捕獲することが多いです。 人によっては、昆虫をピンポイントで捕獲される方もあります。 そのような場合は、網の部分が小さくて輪っかが柔らかいタイプがいいようです。 大きかったり輪っかがカタイと、網と木や枝との隙間から逃げて行きやすいのです。 使い方は、下から掬い上げるようなカタチになります。決してセミ採りのように上から被せたりしてはいけません。 隙間からほぼ確実に逃げてしまいます。 高い位置にいれば後述するように『キック採集』という手もあります。これについては後で述べます。 樹皮メクレの奥にいる時 幹の表面にはいなくても、樹皮が浮いたりメクレたりしているところの隙間に、クワガタが潜んでいる場合があります。 ヒラタクワガタやコクワガタは、平べったい体型で、樹皮の隙間に好んで入り込もうとします。 特に昼間は、黒くて平べったいクワガタはほとんどここにいます。 隙間に潜っているヤツをどうやって採集するのか。 ここはさすがに素手というわけにはいきません。それなりの道具が必要になります。 掻き出し棒とかL(エル)棒とか呼んでいる、金属の棒です。 別に、他のものでも構わないのですが、色々使っている内にこれが残ってきましたので、他のものよりは使い易いということだと思います。 子どもが小さい頃は、手も小さく力も弱いので、先の細いラジペンやカニ身ほぐしなどを使いましたが、成長するにつけ(というか採集に慣れてくると)それらは使わなくなりました。 このL棒ですが、上手に使うには少々経験がいります。 私もあまり上手ではありませんが、このようにしています。 まず、隙間に身を隠したクワガタの頭の方に、とりあえず棒を1本差し入れます。 現在位置よりも奥に潜られるのをとりあえず阻止しようという考えです。 次に、もう一本の棒でクワガタのお尻を突っついたり、なでたり、とにかく刺激を与えます。 そうするとクワガタは前に進もうとしますが、棒が邪魔して進めないので、仕方なく少し手前方向に動きます。そこをすかさず捕獲するのです。 しかし、この方法ですんなりうまくいく割合は少ないです。 あとは色々やってみるしかないです。隙間に合わせて現地で、先の形状を変えたり、曲げたりは普通で、ツイザーという先が細くて長いプロ用ピンセットも使ったりと、兎に角ガンコなヒラタなんかに出会うと、手が2本では足りずに2人ががりになったりと、とても苦労し、時間もかかったりします。しかし、それれこそがクワガタ採集の醍醐味で、面白いのです。 でも、けっして無理矢理に出そうとはしないことです。あっ、と思ったらもう遅く、力を入れすぎて虫を傷つけたり、足が取れてしまったり、と失敗は数知れません。傷ついた虫は、飼育しようとしてもすぐに死にます。 採りにくいからといって樹皮をめくったりするのは、絶対にやめよう。 樹皮をはがすと、もうそこは虫たちの住みかではなくなります。虫たちはそこには住めなくなります。 次にその木を訪れたときには、そこにはもう虫はいません。 いくらやっても捕獲できないときは、潔く虫の「勝ち」を認めてやってください。 人間の「負け」、あきらめて帰れば良いのです。 キック採集 樹液の出ている木の上の方にいるクワガタを捕獲する方法です。 腕を伸ばしても届かない、網を伸ばしても届かない、そんな時に大いに効果を発揮するのがキック採集です。 特にコツは要りません。いきなりエイッとばかり木にケリをいれます。 すると、驚いたクワガタがボトボト落ちてくるという、なんとも乱暴な捕獲方法ですか、これが結構効果あるのです。 擬死という習性らしいのですが、この方法が功奏するのは主にノコギリクワガタとミヤマクワガタです。 期待せずに何となく蹴った木から、ミヤマが5匹くらい落ちてきたことがあります。 その時は準備をしていなかったので、ほとんどを取り逃がしました。 樹液の出ている木だけでなく、その周辺の木も試しに蹴ってみるのもよいと思います。 周辺に死骸があればなおさらです。 このキックにもコツがあり、表面を蹴っていたのでは落ちてきません。木の芯を蹴り抜くように力を入れ、振動が枝の先まで伝わるようにします。 できるだけ木の上の方を蹴れば良いのですが、斜面など足場の悪い中ではそうもいきません。失敗すると足首を痛めることがありますので、気合いを入れてキックしてください。ただし、あまりに太い木には使えませんので、その辺りは経験を積んでください。 蹴った後、幸いにしてクワガタが落下しても、見逃すことも多いです。 蹴る前に木を仰ぎ見て枝の張り方を確かめ、おおまかに落下位置を確認してから蹴るのがよろしい。 蹴る前に、くれぐれも落ちてきたときのことを考えてから蹴ってください。 子供さんに見張りをさせて、オトーサンがキックすれば良いと思います。 キックをするとクワガタだけが落ちてくるわけではありません。 枯れ枝やドングリになるまえの身などが一緒に落ちますので、一瞬にして見わけることも必要です。 枯葉の上にクワガタが落ちたときの『パサッ』という軽く乾いた音を憶えるのもよいでしょう。 見逃したと思ってもスグにあきらめず、しばらくその辺りを凝視しましょう。 するともぞもぞと動きだし、落ち葉の下に潜ろうとするヤツが現れるかもしれません。 落ちる先が渓流だったり、落とす獲物が初めから分かっている場合には、 網で受け止めたりします。人によっては傘を使う方もおられるようです。 キック採集も、取り逃がしを減らし歩留まりを向上させるには、ある程度の経験がモノいうようです。 色々と試してみられると良いと思います。 採集の後は・・・・・ 昆虫を採集したら、家に持って帰り、飼育ケースなどで飼ってみましょう。 しかし、たくさん採れたときは、小さな個体からリリースしてください。 たくさんお持ち帰りしても、いっぺんに飼育するのは、それなりに大変です。 飼育箱、昆虫ゼリーやマットなどそれなりに費用や手間がかかり、大変です。 最初は、1、2ペアくらいが良いでしょう。 特に、メスは人間にとっつかまるころには大抵交尾がおわっていますから、これから産卵するかもしれません。来年のために、リリースしてやってほしいものです。 飼育をすると、昆虫の動きや習性を間近で観察できるので、きっと次の採集に役立つことをたくさん発見できると思います。私は、飼育方法についてはあまり詳しくありませんので、色々な本やサイトがあると思いますので、そちらを参考にしてください。 また、標本を作るのもいいでしょう。 標本は細部まで詳細に観察ができますし、また採集した年月を越えて、比較しながらの観察なども出来ますので、非常に勉強になると思います。 その次は 最後に これまで書いてきたことは、全て初心者が読むことを前提で書いてきました。 逆に、これらのことを理解されている方はもう初心者ではないということです。 初心者を卒業し、その先へ進むには 『beginner脱出』というページに整理しましたので、そちらを参考にしてください。 2014.11.19 久しぶりに「採集の方法」をリニューアルしました。 前回更新したのは2007年ですから、もう7年前です。 しかし、改めて読み返してみると、あまり自分自身の採集技術に進歩がないことに気づかされます。 この間、写真を撮ることに熱中してしまいほとんどウデを磨くということをしていなかったです。 ですから、文章自体はちょっと手直ししただけに終わってしまいました。 こんな内容ですが、お役に立てれば幸いです。 |
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